宗像大社が世界遺産に認定された。
出光の創業者である出光佐三氏の私財を投じた発掘である。
国宝8万点余り。
我が国の古代史に光を当てた。
世界遺産指定は喜ばしいことだが、懸念材料がある。
「沖ノ島」の事である。
沖ノ島は、古代より「女人禁制」を守り通してきた。
年間200名ほどの参拝が許される。
到着すれば、まず最初に海水で禊をする。
これをしなければ島には入れない。
懸念は、「女人禁制」である。
女人禁制は近年守り通すことが難しくなっている。
皆さん御存知の「高野山」。
これも女人禁制であった。
空海の母親でさえ高野山には入れず、高野山の下に庵を構えたのである。
これが後に「女高野」または「女人高野」と呼ばれることとなる。
今は性別の区別なく参拝可能である。
一般にはあまり知られてはいないが、神社仏閣の「奥の院」はいまだ禁制を続けているところがある。
国技である「相撲」も神様に捧げる神事である。
明治神宮で行われる「横綱の土俵入り」も然りである。
今は、明治神宮であるが、元々は伊豆半島伊東市の「東林寺」が有名である。
決まり手の「河津掛け」は伊東市の隣町。
伊東市の一族、河津三郎が由来だと想像する。
昔は、歴代の横綱がお参りし、石碑も残っている。
話が少しそれたが、女人禁制の問題である。
我が国は独自文化を育んだ世界でただ一つの国である。
伝統と文化は誇るべきものだ。
性差別をしているのではない。
この伝統と文化に異議を唱える人が出てこないかと気を揉むのである。
東京オリンピックのゴルフ会場は世論に負けた。
西洋から見習う事も多いが、これを独自に咀嚼し取り入れたのが日本文化だ。
文化と文明の違いが今はない。
解る人も少ない。
護るべきものは守る、取り入れるべきものは取り入れるとしてもらいたいものだ。