前回は『牛乳』について書きました。

今回は、慣れ親しんでいる『お茶』の事を書きます。

我が国の起源は、伝教大師(最澄)や弘法大師(空海)によって唐からもたらされたと云われています。

遣唐使が廃止されると一時期廃れましたが、公家や貴族、武家の間で喫茶や薬として珍重されました。

安土桃山時代に茶の湯が全盛となり今日まで伝わっています。

お茶は、いろいろなところで健康やダイエット、病気予防など謳われています。

特に『カテキン』は、殺菌効果や抗酸化作用があり、たくさん飲めば長寿になるとか、がん予防になるなどの利点ばかりが独り歩きしています。

カテキンはポリフェノールの一種であり、抗酸化作用はあるのですが、カテキンが結合すると『タンニン』に変化します。

タンニンは、皆さんご存知のお茶の “ 渋み ” です。

このタンニンが曲者なのです。

タンニンは、熱いお湯や空気に触れるとすぐに酸化し『タンニン酸』となります。

このタンニン酸は、たんぱく質を凝固させる働きがあり、胃がダメージを受けます。

あまり飲み過ぎると、日本癌学会で萎縮性胃炎や胃がんになりやすいと警告しています。

つまり、カテキンが細胞のDNAを損傷させるという事です。

また、お茶栽培において余りにも多くの農薬が使用されていることにも繋がります。

その原因は、密生栽培です。

余りにもお茶の木同士が隣り合っているためお茶の木のストレスが病気を引き起こします。

そのため多くの殺虫剤や農薬が必要となるわけです。

では、「飲用はダメか」というとそうではありません。

水代わりにガブガブ飲むのは賛成しませんが、無農薬のお茶なら気にせず飲むことができます。

但し、飲み方を注意すべきです。

農薬が使用される前までは、すべて無農薬。

吸収された物や付着した物を取り去ることは至難の技です。

この結果、空腹時に飲むと胃粘膜を傷つけあまりよくありません。

飲むなら「食後」と決めていた方が無難です。

ペットボトルのお茶は、手軽な反面、危険もあります。

年配の方ならお分かりだと思うのですが、遠足に持っていったお茶は、茶色く変化し味も本来の味はしませんね。

でもペットボトルのお茶は、太陽光にさらされていながら鮮やかな色を保っています。

開けた後、空気に触れても色や味の変化はありません。

ペットボトルのコマーシャルに出ている料理人たちは、本当においしいと思っているのでしょうか。

若い人は、余り分からないと思いますが、飲み物や食べ物は「酸化」がついて回ります。

酸化の影響で空腹時、小さな子供にお茶を飲ませると嘔吐したり気分が悪くなったりします。

私も子供時代経験があります。

「お抹茶」も開封すると早く使い切らなければもっとひどい目にあいます。

これも経験済みです。

茶席ではお茶を喫す前に和菓子を頂きますが、空腹時に飲む不快な思いがないよう、先に食べ物で緩和させるのです。

これは経験則による知恵でしょうね。

お茶は「飲み方」と「栽培法」に気を配りましょう。

その他、タンニン酸を多く含む飲み物は「中国茶・紅茶・コーヒー」などがあります。

イギリス人の紅茶好きは有名ですが、タンニン酸を防ぐため、一緒に食べる「ビスケット文化」が生まれたのでしょうね。

植民地時代は東南アジアから本国へと運ばれます。

いまは飛行機ですぐに運べますが、時間の経過を考えると今よりもっと紅茶は酸化していたでしょう。

お茶は、余りにも身近なために注意を払う人はあまりいません。

たくさんお茶を飲む人は、胃の不調があるはずです。

少し飲み方を工夫するだけで、おいしいお茶が親しめるようになります。

手軽なペットボトルのお茶はほどほどにして、茶葉で入れたお茶を飲むようにしてください。

 

『煎茶の入れ方』

一煎目は熱いお湯をそのまま急須に入れないこと。

湯呑にお湯を注ぎ少し冷まします。

温度は、62度前後と云われています。

少し冷めたお湯を茶葉の入った急須に入れます。

少し待って茶葉が開いた時が飲み頃です。

陶器や鉄器の急須を使っている方も多いと思いますが、ガラス製の急須は便利ですね。

茶葉の開き加減がよく見えます。

次は、二煎目です。

直接お湯を急須に注ぎます。

これで出来上がり。

一煎目と二煎目の味と香りの違いを確かめてください。

三煎目以降は、あまりお勧めできません。

因みに「ほうじ茶」は、最初からお湯を入れて飲みましょう。

 

『ある会社のお茶に纏わる本当にあったお話』

エピソード1

来客を迎え、お茶を入れることになりました。

事務員が湯呑に茶葉を入れ、それにお湯をたっぷり注ぎました。

運んできたお茶は、ふやけた茶葉で一杯でした。

「今度から急須を使おうね。」と教えた次第です。

笑えるような笑えぬ話です。

エピソード2

お茶をお盆に乗せ、丁寧に運んできました。

テーブルに置こうとした時、足を屈めなかったので湯呑ごとお茶がテーブルに散乱です。

「よくお茶碗が割れなかったね。」と感心しきりです。

怒るに怒れない笑えぬ話でした。