ペットもヒトと同じように様々な疾患があります。

伝染性疾患は別として、ほとんどヒトと変わりません。

ヒトと同様に寿命が延びた分だけ疾患も多様性を見せています。

それは、どちらも哺乳類だからと云っておきましよう。

治療薬も特有の伝染性疾患ワクチンが違うだけで、ペットの治療にはヒトの医薬品が使われています。

今、新設獣医学部で話題ですが、新たに設けることは必要ないと思います。

40年ぐらい前は、一つの町に1軒あれば良いぐらいであり、今日のように乱立するほど獣医科病院が増えるとは考えられませんでした。

周りを見回してみれば、ヒトの小児科や内科よりはるかに数が多い。

獣医大学の卒業年数は4年から6年に増え、卒業後愛玩動物に進む方が多いようです。

まさに獣医師過剰過当競争時代と云えます。

仕事の範囲も広がり、本業以外にトリミング・ホテル・物販販売と裾野を広げています。

今後は、ヒトの高齢化によって飼育するペットの数はおそらく減少するでしょう。

数の減る要因の一つにヒトが歳をとるとペットの世話はとても大変だからです。

そして、経済的な要因も絡んできます。

ペットブームやペットの数が増える時代は、経済とは無縁ではありません。

ペットに食べさせる食事代や獣医医療費は、ペットを飼う上で切り離せません。

ただペットが好きだからではペット費用を捻出するのは至難の事です。

また一人の獣医師が直面する疾患の種類の多さは、ヒトの医師とは比べ物になりません。

専門医が余りにも少ないからです。

単なる風邪からガンまでの広い分野、一人の獣医師が果たしてできるのか疑問です。

手探り治療は、獣医医療費を高騰させる要因になりかねないと想像します。

ヒト同様疾患はいつ遭遇するかわかりません。

疾患の予備知識と未病の段階で防ぐのが病を発症しない最良の方法でしょう。

今回は、手始めに『循環器系疾患』の四方山話としましょう。

若い犬が運動中、呼吸困難や貧血を起こす、また正常な発育が伴わない場合、先天性の心臓疾患を疑った方がいいようです。

余りにも犬の規格に合わせた食事や管理の仕方がこの不幸を生む場合があります。

ヒトの子供では、大きく育つことに喜びを見出しますが、ペットに限り犬の規格にこだわる人が多いようです。

先天性心臓疾患には様々な症状が現れ、心臓に雑音が認められれば、エコー検査やレントゲン検査、心電図という事になります。

歳をとるに従い、咳が出るようになることもあり、発作も認められるようになります。

咳は、呼吸困難や貧血を伴う場合もあります。

フィラリアでも同じような症状が出ますが、末期には腹水が溜まり、むくみや呼吸が荒くなる傾向が目立ちます。

私の経験から言えば…

  • 太ることを心配し、食事の量を制限する
  • 運動量が足りない
  • 規格通り育てようとする 等々

結果、個体が小さく骨格が細い。

見た目にはよく育っているように見えますが、持ち上げて抱っこしてみると余りの体重の軽さに吃驚することがしばしばです。

個体が小さくても骨格が発達した犬は、臓器もそれなりに大きく免疫力が高い。

最近はこんな犬をあまり見かけません。

弱々しい犬が増えたような気がします。

犬は、飼い主の鏡であり、飼い主の体質によく似通っているように思います。

そして、極端に偏食が多いことも挙げられるでしょう。

このようなペットが増えたのもペットショップが要因の一つとして挙げられます。

これは「絶対に良い」という思い込みに起因します。

ペットフードだけを信じて食べさせ続けている人は要注意です。

ヒトもペットも、完全な栄養食品はこの世に存在しないからです。

ペットをお求めになるときには、

  • 個体の大きさ
  • 体重が軽すぎない
  • 肛門周りが濡れていない

まずはこの3つを頭り入れて選んでください。

「可愛い」と言うだけの衝動買いだけはやめて下さい。