九州の「ななつ星」の登場以来、豪華寝台列車が次々と登場する。
運賃は推して知るべし、庶民感覚と大きくかけ離れている。
私も若いころから「寝台車」は何度も経験がある。
個室をとったからと言って、なかなか寝られたものではないが…
今の豪華寝台列車は、乗車人数も少なく、豪華そのものである。
しかし乗る気にはならない。
眠りにつけば、昔の夜行列車とあまり変わりがないからである。
熱望する寝台列車は、東京発の「サンライズ出雲」である。
若い頃から列車の旅は、大好きであった。
しかし、現在の夜行列車や新幹線また、特急列車はつまらない一言に尽きる。
停車時間が短く、途中駅の名物が何も買えない。
おまけに売り子の掛け声もない。
窓は開かない。
食堂車もなく、食べながら窓の景色を見ることもない。
決められた席で、目的駅に到着するまで耐えるのみである。
昔を懐かしんではいけないだろうが、目的地までの景色の移り変わりが旅なのだが、
その感慨を今の時代は、楽しむことさえできない。
蒸気機関車の時代が懐かしい。
トンネルに入る前、窓側の人は急いで窓を閉める。
通過し終わると窓を開ける。
こんな楽しみすらないのが今の列車旅である。
旅はゆっくり時間をかけて楽しむものから、時間に縛られた旅へと様変わりしている。
何も事もせっかちな日本人の特徴だろうか。
連泊の旅を一度経験してご覧。
そうすれば旅の良さを再認識するだろう。